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GW長野ツーリング

1日目

5月頭、午後9時を回っただろうか。長野の峠道はまだまだ寒く、防寒着を着込んだ僕らの体力を容赦なく奪っていった。『なんでこんな罰ゲームを・・・ツーリングってもっと楽しいやつでしょ・・・』、それぞれ各々のバイクに乗っているので会話をすることはないが、僕らの意見は完全に一致していた。こんなはずじゃなかったのだ。

1泊2日のツーリング、僕らがこうして集まるのは3年ぶりだった。ちょうど3年前に日帰りのツーリングをしたのは覚えているのだが、誰一人どこに行ったかいまいち覚えていない。僕自身も諸事情で既に自分のバイクを手放していたので、レンタルバイクで参戦したのは覚えているのだけれど、どこに行ったのか本当に思い出せない。たとえば前もって『朝10時集合』と決めたとき、『皆さんもう大人ですから、時間は守りましょうね』と、そんな一言でみんなが遅刻常習犯だったことを思い出すのだ。そして前日の夜の時点で『ごめん明日11時半で頼む』なんて連絡が来ると、『やっぱりな』という気持ちと、『事前連絡とか社会人かよ』みたいな気持ちが入り混じりニヤニヤする。僕たちはいつもそうやってやってきたのだ。

集合時刻の11時半、みんなの家からちょうどよいであろうパーキングエリアで集まった。集まったところで久々の再開を祝いつつ、今日の旅程の相談を始めた。目的地は知人A氏が以前行ったことがあると長野県佐久市にある鯉料理のお店。ここから2時間くらいかかるらしい。流石に昼食にするには遠すぎるから夕食の時刻位にそのあたりにつけば良いだろうということになった。とはいえ今はまだ11時半、そのお店は6時から夜の部が始まるみたいなので、早く行き過ぎても仕方ない。近場で良さげな昼食を食べれそうなところを探そうということになった。

当日にこんな話をしていることから察していただければと思うのだが、思いっきり行き当たりばったりで毎回痛い目を見ているので、僕は今のうちに今日の宿を確定させることを提案した*1。『たとえば到着が早すぎたらホテルに荷物を置いて夕食というのもアリだろう』などと説明すると、確かにそれはありだなという感じで、その場でスマホでホテルを探し始めた。目的地近隣にはあまり見当たらなくて、『松本市まで行けばいっぱいあるっしょ』という知人B氏、そのググり力で和室3人素泊まり1万円ちょっとという魅力的なプランを提示、速攻で予約した。寝る場所が決まった、完璧だ。彼らと行くツーリングは素敵な思い出であふれているが、強いて一番辛かったことを挙げるなら、泊まる予定だった健康ランドが到着してみるとつぶれていて、その時点ですでに夜遅かったが、仕方ないので死力を尽くして山を一つ越え、別の健康ランドに行ったというやつだ。あれは本当に寒かったし、辛かった。今日はもう宿が決まった。そこに行けば勝ちなのだ。もう勝ったも同然だ。

お昼は一度高速から降りて近隣のうどんが人気のお店へ。人気なだけあり、少し混んでいた。何だかんだで昼飯を食べ終わった時点で2時を過ぎていた。ここから楽しい関越⇒上信越高速ツーリングのスタート。何度かの休憩を経て、あるパーキングエリアで渋滞情報を眺めてみると、この先はずいぶん混んでいるようだった。一方で、下道でも何とか目的地には行けそうだということで、軽井沢あたりで降りて下道で行くことにした。このあたりからは細かいナビが必要だろうとのことで、唯一バイクのハンドル付近にスマホを取り付ける諸々を持ってるのが僕だったので、僕が先頭で進むことになった。軽井沢はまぁなんていうか開発されたリゾート地感があり特に感想はなかったのだが、その後、しなの鉄道沿いを走っているあたりで、夕日もいい感じで、ちょうどよく鉄道と並走して、最高のエクスペリエンスという感じだった。いや、このあたりでみんな寒がって防寒着を着込み始めた。ゴールデンウィークはまだ寒いのだ。

目的の鯉料理のお店に到着、何が『余裕があったら先にホテル』だったのかよくわからないが、ホテルなんて当然寄らず、大体お店に就いたのは夜7時ごろだった。多分休憩時間に毎回毎回思い出話にふけったりしてるのがいけなかった。鯉料理はおいしかった。過去の思い出話やら、超寒かったねーみたいな話やらをしつつ、あとはホテル帰るだけだし楽勝っしょーみたいな空気。ナビで検索してみると2時間、それも峠道をがっつりという感じで、もうわくわくが止まらない感じ。わくわくが止まらないね!ホテルを取るとき、驚くべきことに誰も気にしていなかったが、佐久と松本の間には距離があるのだ。というわけで飯も終え暗く、寒くなった中、僕たちは松本に向かった。

峠道、ナビを頼りに僕は先頭を進んでいた。もう真っ暗で、周りには明かりすらない。ナビを頼っているんだけれど、『そもそも僕はナビにちゃんとした目的地を設定したのか』『実は全然関係ないよくわからないところに向かっているのではないか』という懸念がどんどん出てきて、ダメになりそうだった。ツーリングではいつも大体ついていく側だったので、自身初のみんなの誘導がこれというのは割と絶望的な経験だった。『ほかのみんなは僕を信じて着いてきてくれてるのだけれど、これがもし間違ってたらうわしんどいどうしようつらい』みたいな感じで、結構ダメだった。ほぼほぼ山頂あたりだっただろうか、ナビの指示した道が通行止めとなっており、本当に心が折れそうだった。別のルートでもちょっと遠回りになりそうだが何とか行けそうで、きちんと臨機応変な対応ができた。臨機応変な対応ができた(えらいので2回いった)。松本につく直前、木だらけで真っ暗だったところが急にひらけて、家の光とか諸々が光っているいかにも街という風景が見えたときは妙な感動があった。謎の達成感。達成感、やっぱ生産性とは程遠い感じの概念っぽいし、労でそのあたりを追求してしまうのは悪手っぽいなぁとちょっと現実に戻ってしまった。

ホテルについてからは風呂入って寝た。そんな感じの1日目。大事なことなので『先頭を取ってみんなを案内するってあんな心が折れるんだね、いつもありがとね』とだけは言っておいた。

2日目

朝温泉をキメてビーナスライン経由で南下、諏訪湖周辺で昼食をとり中央道で帰るのが良いだろうと割とあっさり決まった。朝温泉で分かったのだが、みんな化粧水を持参していた。僕も次回からそうしようと思った。GWなので中央道の大月から相模湖あたりまで絶望的な渋滞が生じており、その直前の初狩PAで解散、各自好みの帰り方で帰ろうということになった。

まぁ普通に帰っても良かったので、渋滞のおかげで普通に中央道で帰る時間に+20分程度するだけで奥多摩湖ツアーができることが判明したので(ポジティブ!)、一人奥多摩ツーリングをすることにした。みんなと走るのも楽しいけどちょっと一人でも走りたくなってしまったとか、そういうこともある。というわけで奥多摩湖経由でいったん実家に帰り、お土産を渡してその代わりに晩御飯をいただき、その後帰宅した。疲れた。奥多摩についた時点でもし日が落ちていたら二日連続の暗闇峠道という虚無を味わう羽目になるところだったが、問題なく明るいうちに奥多摩を抜けられて良かった。

帰宅後、気になって3年前のGWのツイを漁っていたら、あんまりツーリングに関する言及が見つからなかったが夜10時ごろ埼玉周辺で満身創痍だったということが分かった。アレから全く成長していない。

総走行距離は二日あわせて600km強、まぁ結構走った走った。

*1:GWだというのに予約なしで当日を迎えたことを突っ込んではいけない。